倉庫の古い変圧器を片付けたい。受変電設備を更新するが、PCB検査が済んでいるか分からない。そんな愛知県の工場・ビル担当者は、撤去の見積もりより先に、機器ごとの確認資料をそろえましょう。
進め方は銘板と履歴の確認、メーカーへの照会、必要な検査、処理先の選定です。低濃度PCB廃棄物の処分期限は2027年3月31日。高濃度PCBは既に期限が過ぎており、同じ手順で一般の回収を頼むことはできません。
PCB調査・設備更新・絶縁油処理の相談先早見表
| 相談先候補 | 公式案内で確認できる内容・相談時の注意 |
|---|---|
| 加山興業株式会社 | PCB含有のおそれがある機器の調査・処理計画を案内。濃度区分、保管状態、処分先を確認します。 |
| カイズ電気株式会社 | 調査・情報整理・設備工事・手配を案内。収集運搬と処分は許可業者が担当します。 |
| 株式会社M.O.C | PCB不含の証明を用意した、基準値以下の絶縁油の処理を案内。PCB廃棄物の処理先とは区別します。 |
各社の公式案内を2026年10月6日に確認。対応機器・地域・許可範囲・受入条件は、依頼内容ごとに最新資料で確認してください。
まず、使用中か保管中かを分ける
機器は一台ずつ整理します。安全に近づけない場所の銘板確認は、電気主任技術者などに依頼してください。停電中に見えても、自分の判断で扉を開けたり、端子に触れたりしないことが基本です。
- メーカー・型式・製造番号・製造年
- 使用中、廃止済み、取り外して保管中の別
- 絶縁油の交換・補充履歴、過去の分析結果
- 機器全景、油漏れの有無、重量・設置階・搬出経路
PCB検査は製造年だけで決めない
高濃度PCBを使用した機器は、型式などをメーカー資料と照合して確認します。一方、低濃度の混入は銘板だけでは分からないことがあります。型式が読み取れない、履歴が不明といった状況も、そのまま専門家へ伝えてください。
国の案内では、変圧器等は1993年以前、封じ切りのコンデンサー等は1990年以前が確認の目安です。ただしメーカーや機種による例外、絶縁油の交換履歴があるため、この年より新しければ安全と一律には判断できません。環境省の確認案内とメーカーの最新情報を合わせて確認します。
例えばニチコンの案内では、2004年3月以前に生産した油入機器は、廃棄時に絶縁油のPCB分析を求めています。「PCBを意図的に使用していない」という説明と、微量混入がないことの確認は分けて考えましょう。
採油が必要でも、担当者自身で行わず専門業者へ依頼します。封じ切りコンデンサーは穴を開けると継続使用できないため、使用中に採油しません。停止・更新の計画と検査方法を先に相談してください。条件を満たす機器には、分析せず低濃度PCB廃棄物として処理できる場合もあります。環境省の調査方法を基に、処理先へ確認します。

低濃度と高濃度で、次の連絡先が変わる
低濃度PCB廃棄物は2027年3月31日までに処分が必要です。予約だけで済ませず、停止・取り外しから処分までの日程を組みます。処分は無害化処理認定施設や都道府県知事等の許可施設へ、収集運搬も対象を扱える事業者へ委託します。
高濃度PCB廃棄物を新たに見つけた場合は、速やかに保管場所を管轄する県・市の廃棄物担当課へ連絡します。通常の金属くずや廃油に混ぜたり、独断で搬出したりせず、愛知県の相談窓口と保管基準に沿って対応してください。
PCBと判明した機器には届出や保管上の義務があります。使用中の自家用電気工作物は産業保安監督部への手続きも関係するため、電気主任技術者と窓口を確認します。
見積もりは分析・撤去・処分を分けて確認
必要な費用は、銘板調査・分析、停電と設備更新、取り外し、クレーン等による搬出、運搬、処分で変わります。「処分費一式」だけで比べず、どこまで含まれるかをそろえてください。屋上や地下なら、重量、搬出口の寸法、車両が止められる位置も伝えます。
油を含む機器の状態と分析資料を処理先に提示し、許可・認定の対象、契約、マニフェストまで確認します。PCBに該当しないと確認できた絶縁油を相談する場合は、愛知県の廃油処分と回収業者選びも参考になります。未確認の油を一般廃油へ混ぜないでください。
照明更新も同時に行う建物では、蛍光管と安定器を区別します。蛍光管の水銀対策は事業所の蛍光管を処分する方法で確認し、古い安定器は別途PCBの有無を調べます。
倉庫の一台も、設備更新の一台も確認から
まずは機器の台数と保管・使用状況を整理し、分かる銘板情報と手元の書類を集めましょう。資料が足りない場合は、確認方法を専門家に聞くところからで大丈夫です。高濃度の疑いがある機器は行政相談を優先し、低濃度は期限内の処分まで見通して進めます。
参考にした公式情報
- 愛知県:PCB使用製品及びPCB廃棄物対策
- 環境省:低濃度PCB廃棄物処分について
- 環境省:低濃度PCB廃棄物の調査方法
- 環境省:低濃度PCB廃棄物パンフレット
- ニチコン:微量PCBの混入可能性に関する見解
- 加山興業:PCB処理事業
- カイズ電気:低濃度PCBの調査・設備更新
- M.O.C:公式サイトFAQ
銘板情報と機器全景があれば、確認の進め方を相談できます。撮影のために通電設備へ近づかず、手元の写真・資料からお送りください。


コメント
コメント一覧 (2件)
[…] る場合があります。電気工事業者などへ銘板確認を依頼し、PCBが疑われる物は一般の金属くずへ混ぜないでください。確認の考え方は古い電気機器のPCB確認手順で詳しく紹介しています。 […]
[…] 場合は、古い変圧器のPCB検査と確認手順をご覧ください。 […]